記録帳

日常の体験と、読書、映画の感想を主に書きます。

Kindle読書中

使い勝手がよいです。

Kindle端末が届き、現在「ウール」上下、「シフト」上下「ダスト」・・・と夢中で読んでおります。

www.amazon.co.jp

 

迂闊にも、KindleWi-Fi接続ということを知らずに買ったので、最初どうしようかと思いました。今までKOBOでは、専らパソコンにUSB接続して買っていたのです。

Wi-Fiネットワーク候補が7つも出てくるし、パスワードがわかりません。どれに何を入れればよいのやら、一時絶望的になりましたが、ネットで調べ、壁に取り付けてある、弁当箱みたいなルーターを外して、それらしき記号を見つけ、それらしき接続先に入力すると摩訶不思議、あっという間にAmazonのストアに接続したではありませんか。

これは便利です。読み終わったら、いちいちパソコンを起動しなくても次の巻を買うことができます。

 

KOBO端末と比べて良いところは、まず本体が多少軽いこと。

この「多少」というのが結構ばかになりません。手の疲れ易さが違います。

そして、「ページフリップ」という機能。

「この人って誰だったっけ」とか「あ、過去のあれはこれとつながっていたか」みたいに前のページをパラパラめくりたいとき、めくりやすくなっているってとこ。

KOBOでは思うようにスクロールすることができず、反応も遅くて不安定なので、ページの移行はほぼ諦めていました。そういう時が唯一、「紙にしとけばよかった」と後悔する時なのです。

goryugo.com

 

あと、KOBOより反応が速くて、軽くサクサク読める感じがします。

漫画はさすがにKOBO同様、画面が小さくて読みづらいのですが、デスクトップの方で読みますから問題ありません。

もう何冊か読めば、電子書籍で安くなった分で、本体価格分が取り戻せます。

概ね、買ってよかったと思います。

 

ヒュー・ハウイー著「ウール」 「シフト」 「ダスト」

これら三部作は、終末物の小説です。

大まかなあらすじを書くと、核爆弾で崩壊した世界で、ごくわずかだけ、シェルターで生き延びている人々がいるのです。そこは「サイロ」と呼ばれる巨大な円筒形の塔で、地上ではなく、地下百数十階に伸びている世界です。各階を繋ぐのは中央を貫くらせん状の狭い階段だけ。そこを人々は歩いて上り下りしています。なんでそんな不便なことになっているのかは後に判明しますが、何百年も地下に籠っている間には、人々のストレスが溜まり、定期的に暴動のようなものが起こるのです。交通が不便な理由は、できるだけ人々の通信を妨げ、不穏な思想が広がらないようにしようという意図からなのです。と、いうことからわかるように、このシェルターは、そんなところまで見越して作られたものです。つまり、人々が何百年も地下で自給自足し、安定した社会生活が送れるよう設計されている。・・・ってことは、このシェルターを作った人達は、世界の終わりを自ら招き、それ以前から周到に準備していたってことになります。

一生地下に閉じ込められて暮らすってだけでもおそろしいのに、さらに次々とおそろしい事実が明らかになってゆき、もー、怖くってやめられません。

「ウール」では、サイロの秩序を維持するために作られた「清掃」という刑罰が描かれます。唯一地上部に出ている最上階のドームのガラスを磨く仕事なのですが、防護服のようなものを着て外に出ているにもかかわらず、短時間で清掃人は死んでしまいます。

大気には、なにか、放射能よりも危険な毒物が含まれているようなのです。つまりこの刑罰は、言い換えると死刑ということです。サイロの秩序を乱す言動をしたとみなされた人達は、清掃の刑で外に出され、速やかに倒れて小山のようなものを作り、それをドームの中から見ながら人々は、一生この中で安全に暮らすことの幸せを噛みしめるのです。

ところが、新しく保安官に選ばれた女性が、サイロの秘密に触れたため、謀略に巻き込まれます。それをきっかけに徐々に不穏な空気が広がり、暴動が・・・・。

 

というような物語です。

怖くてゾクゾクしますが、地下でどうやって食料を自給しているのかとか、何でエネルギーを賄っているのかとか、細かいところが面白くて興味が尽きません。